木の歳月、大切さについて

 木魚の材料の木について、木魚が作れるようになるまで木を育てるには長い年月が、かかります。
 昔、確かおぼろげな記憶ですが、東寺に行った時、丸太の輪切りしたものが展示してありまして、その木が樹齢何百年と確かありまして、大きく立派な木だなーと感銘を受けた記憶があります、
 私共も大きな木を使いますので、大切に使わねば、と思いました。
 木魚の材料として木を使う際、年輪の真ん中は避けて材料の寸法取りをする事が多いです、(中には使える時は使う事もあります)その為、木の全体の大きさの半分しか使えません、つまり1尺(30㎝)なら2尺(1m)以上の木がいる訳です、つまり大きい木魚を作る為の木はもうあまり、無いと言う事です、育てる方も何代にも渡る訳です、欲しいからと言って直ぐに手に入る物ではないと言う事です、樹齢100年の木は、材料として手に入れる迄に100年以上かかると言う事です、育つ迄に回りの環境も色々あります、災害が起きて木が傷むかも知れないですし、天候が悪いと育たないかも知れません、樹齢100年以上の木を使うと稀に鉄砲の玉が入っていたり、中には刃物の破片が入っていたり、する事もあります、つまり木が戦争に巻き込まれる事もあるのです、
 だから具合の良い木は余り無いのです。
 良い木は先人たちがもう使っているのですから、また同じ様な木が欲しくても、同じだけ歳月がかかります。